お役立ち情報・コラム

結局、糖質制限っていいの? 医師がすすめる“ゆるやかな制限”のススメ

はじめに

「ご飯を減らせば痩せる」
「パンや麺をやめればダイエット成功できる」

SNSやテレビで繰り返し話題になる「糖質制限ダイエット」。
実際にトライしたことがある人も多いでしょう。短期間で体重が減ったという報告もあれば、「続かない」「リバウンドした」「体調を崩した」といった声も少なくありません。

では、糖質制限は結局良いのか悪いのか?
答えは「やり方次第」です。糖質は私たちの体に必要な栄養素であり、完全にカットすることはリスクを伴います。しかし、緩やかにコントロールする糖質制限は、多くの医学的エビデンスに基づき、健康や体重管理に効果的であることが示されています。

糖質制限は科学的に実証されている?

糖質制限の効果は、数々の研究で確かめられています。

特に有名なのが2008年に発表された DIRECT試験。
イスラエルで行われたこの研究では、低脂肪食、地中海食、糖質制限食を比較。2年間の追跡で、糖質制限食が最も体重減少に効果的であることが示されました。さらに血糖値、中性脂肪、炎症マーカーの改善も認められています。

他の研究でも、糖質制限がHbA1c(血糖コントロール指標)や中性脂肪を下げ、心血管リスクを改善する可能性があることが報告されています。

つまり、糖質制限は「一時的な流行」ではなく、医学的に裏付けられた食事療法のひとつなのです。

それでも「極端な制限」がNGな理由

一方で、「糖質ゼロ」「1日20g以下」などの極端な糖質制限は、短期間での体重減少効果があるものの、長期的には危険を伴います。

※続かない

主食を完全に禁止する生活は現実的ではなく、ほとんどの人が数週間から数ヶ月で挫折してしまいます。

※栄養不足

・ビタミンやミネラル不足
・食物繊維不足による便秘
・脂質過多による動脈硬化リスク

※体調不良

・ケトーシスによる頭痛・吐き気・だるさ
・筋肉量の減少による基礎代謝低下
・胆石のリスク増加

「急激に痩せたい」と思って極端な制限をしても、体調を崩したりリバウンドしたりすれば意味がありません。

医師がすすめる「緩やかな糖質制限」とは?

では、どのように糖質を制限すれば良いのでしょうか。
医師が推奨するのは、「1日120g程度の“緩やかな糖質制限」です。これは白ご飯なら茶碗2杯程度に相当します。

メリット

・継続しやすい
・空腹感が少ない
・栄養バランスを崩しにくい
・医学的な裏付けがある

実践のポイント

・主食を減らす・選ぶ
白米 → 雑穀米やオートミール
パン → ライ麦や全粒粉パン
麺 → そば、春雨、こんにゃく麺

・タンパク質をしっかり摂る
鶏むね肉、魚、大豆、卵など
目安は体重1kgあたり1.2〜1.5g
野菜・海藻・きのこ類を多く
食物繊維で血糖値上昇を緩やかに
ビタミン・ミネラルで代謝をサポート

1日の食事例

・朝:オートミール+ヨーグルト+ゆで卵
・昼:雑穀米100g+焼き魚+野菜炒め
・夜:豆腐+鶏胸肉のサラダ+味噌汁

「主食は少なめ、タンパク質と野菜はしっかり」が基本のスタイルです。

日本の食文化と糖質制限

糖質制限を難しく感じる大きな理由のひとつに、日本人のお米文化があります。
「ご飯=主食」という習慣は根強く、朝昼晩の食卓に必ずご飯が並ぶ家庭も多いでしょう。

また、外食産業のメニューは丼物、ラーメン、パスタなど炭水化物中心のものが多く、つい糖質を摂りすぎてしまいます。

しかし近年は、コンビニやスーパーでも「低糖質パン」「糖質オフ麺」などの商品が充実してきました。無理に我慢するのではなく、代替食品を活用することが継続のカギになります。

成功と失敗の実例

失敗例

30代男性。自己流で糖質を1日20g以下に制限。
1ヶ月で6kg減量したが、常に疲労感があり、集中力も低下。2ヶ月で挫折し、半年後にはリバウンドで+3kg。

成功例

40代女性。主食を半分に減らし、タンパク質と野菜を多めに。
半年で体重の8%を減らし、血糖・脂質も改善。無理なく続けられ、家族の食事にも取り入れやすかったため習慣化に成功。

👉 糖質制限は「やり方次第」で成功と失敗が分かれるのです。

ライフスタイル別アドバイス

忙しいビジネスパーソン

昼食はコンビニで「おにぎり+サラダチキン+ゆで卵」と組み合わせ、主食を控えつつタンパク質を確保。

子育て世代

家族と同じメニューを食べながら、自分だけご飯を半分に減らすなど、無理のない調整がポイント。

スポーツ・筋トレ愛好家

糖質を完全に抜くとパフォーマンス低下につながるため、運動前後は適度な糖質補給を意識。プロテインと組み合わせることで効率的に筋肉を維持できます。

糖質制限と病気予防

糖質制限は単なるダイエット法ではなく、病気予防の観点でも注目されています。

・糖尿病予防:体重の7%減で発症リスクが大幅低下
・脂肪肝の改善:肝機能数値が正常化
・動脈硬化予防:中性脂肪が減少し、善玉コレステロール(HDL)が上昇

つまり糖質制限は「痩せるため」だけでなく、「未来の病気を防ぐ」ための有効な手段でもあるのです。

よくある誤解Q&A

果物もNG?
A. 適量なら問題なし。ビタミン・食物繊維も豊富で、朝や運動後の摂取はむしろ有益。

外食が多いとできない?
A. 居酒屋なら枝豆・焼き鳥・豆腐料理、ランチなら「ご飯少なめ+サラダ追加」で対応可能。

筋トレと糖質制限は両立する?
A. 高強度運動では適度な糖質補給も必要。緩やかな制限なら問題なく両立可能。

糖質制限は「未来の資産」

マンジャロ 継続 喜ぶ

肥満や糖尿病を放置すると、医療費は年間数十万円、合併症が進めば数百万円に達することもあります。
逆に、今から食事を見直すことは 「医療費の削減=未来の資産形成」 に直結します。

北摂オンラインクリニックのサポート

「糖質制限に挑戦したいけど、やり方が分からない」
「自己流で失敗した経験がある」

そんな方にこそ、医師によるサポートが必要です。

北摂オンラインクリニックでは、以下のサービスを提供しています。

・健診結果や生活習慣をもとにした個別アドバイス
・医学的根拠に基づいた「緩やかな糖質制限」の提案
・必要に応じてメディカルダイエットの処方

まとめ

糖質制限は、科学的に効果が示されている食事療法です。ただし「極端な糖質ゼロ」ではなく、「1日120g程度の緩やかな糖質制限」が現実的かつ効果的。
継続可能であり、ダイエットだけでなく病気予防にもつながります。

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