ニキビに効く“塗り薬”、どれを選ぶべき?
「また膿んできた…」「市販薬じゃ効かない…」
皮膚科外来でよく聞かれるのが:「ニキビに効く軟膏、ありませんか?」という質問です。
このブログでは、ニキビに効果的な塗り薬について説明していきます。
この記事の目次
ニキビへの処方薬
2023年に改訂された最新の日本皮膚科学会ガイドラインに基づいて、効果の高い外用薬(ぬり薬)をわかりやすくご紹介します!
実は“効く薬”は1つじゃない! 現在の標準治療は以下の3種類です
アダパレン(adapalene)
→ ビタミンA誘導体(レチノイド)に分類される外用薬で、毛穴の中での角質の異常な増殖を抑制し、毛穴の詰まり(面皰)の形成を防ぎます。これにより、白ニキビ(閉鎖面皰)や黒ニキビ(開放面皰)の発生を予防します。初期のニキビ治療に効果的で、ニキビの“元”を作らせないことに特化しています。
過酸化ベンゾイル(BPO)
→抗菌作用と角質剥離作用の両方を持つ薬剤です。アクネ菌(Cutibacterium acnes)を酸化作用で殺菌し、抗生物質に対する耐性菌の心配が少ないのが特徴です。また、角質を柔らかくして毛穴の詰まりを改善する効果もあり、炎症性・非炎症性どちらのニキビにも効果があります。
クリンダマイシン(CLDM)
→ 主に炎症性の赤ニキビ(丘疹・膿疱)に使用される外用抗生物質です。アクネ菌や皮膚常在菌による炎症反応を抑え、腫れや赤みを軽減します。ただし、耐性菌のリスクがあるため、BPOなどと併用することが推奨されます。重症化や悪化の防止にも役立ちます。
これらは症状の重さや炎症の有無に応じて組み合わせて使うのが基本です。
おすすめの処方薬の例はこちら
・ディフェリンゲル(アダパレン0.1%)
→ 白ニキビ・黒ニキビの予防に◎
・ ベピオゲル(BPO 2.5〜3%)
→ 殺菌&角質ケアを同時にこなす万能薬
・ デュアック配合ゲル(BPO+CLDM)
→ 赤ニキビ・膿ニキビに強力なコンビ処方!
抗菌薬だけではダメなの?
・抗菌薬“だけ”の使用はNG!→ 耐性菌(効かなくなる菌)が増えるリスクがあります。
・ 抗菌薬の使用期間は最大12週間までが原則
・ BPOやアダパレンとの併用がガイドラインでも推奨されています。
ニキビのタイプで、薬は変わります!市販薬で不安なときこそ、医師へ相談!!
白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビ・膿ニキビ→ 見た目が違えば、治療法も異なります。
あなたに合った治療薬を選ぶには→ 皮膚科での診察が一番の近道です。
「繰り返す」「悪化する」「市販薬では不安」
そんなときは、皮膚科の診察と治療でしっかり改善を目指しましょう!
当院 北摂オンラインクリニックでは、お肌に関するご相談をオンラインで受け付けています。
自宅にいながら医師と気軽に相談でき、必要に応じてお薬の処方も可能です。
「甘いものをやめるべき?」「自分のニキビのタイプを知りたい」など、ぜひお気軽にご相談ください。