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GLP-1治療は危険?副作用・安全性を徹底解説|医師監修で安心

マンジャロ注意点

◎GLP-1による食欲抑制の仕組み

GLP-1は、食事をすると小腸から分泌されるホルモンです。脳の視床下部にある「満腹中枢」に作用して、少量の食事でも満足感を得やすくする働きがあります。具体的には、GLP-1は血液を通じて脳に信号を送り、食欲を司る神経の活動を抑制します。
これにより、「もう十分食べた」という感覚が早く訪れ、自然に食事量が減ります。

さらに、GLP-1は胃の排出速度を遅らせる作用も持っているため、食後の満腹感が長時間持続します。結果として間食の回数や夜遅くの食欲も減少し、総摂取カロリーの抑制につながります。

◎GLP-1による血糖値コントロールの仕組み

GLP-1は血糖値の上昇に応じて膵臓のβ細胞を刺激し、インスリンの分泌を促進します。
インスリンは血液中の糖を筋肉や脂肪細胞に取り込み、血糖値を下げる働きがあります。
同時に、GLP-1は膵臓のα細胞から分泌されるグルカゴンというホルモンの分泌を抑えます。 グルカゴンは肝臓で糖を作り出し、血糖値を上げる役割を持ちますが、その分泌を抑えることで食後の血糖上昇を穏やかにすることができます。

さらに重要なのは、GLP-1によるインスリン分泌促進は血糖値が高いときだけ起こるという点です。血糖値が正常または低いときには過剰なインスリン分泌を引き起こさないため、低血糖のリスクが極めて低いのが大きな特徴です。

◎よくある副作用とその頻度

どんな薬にも副作用は存在しますが、GLP-1受容体作動薬の場合、多くは軽微で一時的なものです。代表的なものとして以下が挙げられます。

・吐き気
開始初期や用量を増やした直後に出やすく、多くは数日〜数週間で軽快します。

・下痢または便秘
消化管の動きが変化するため、一時的に排便リズムが乱れることがあります。

・胃の不快感、膨満感
胃の動きがゆっくりになるため、食後の満腹感が長く続くことがあります。

・頭痛、倦怠感
食事量や血糖値の変動による一時的な症状として現れることがあります。これらの副作用は、多くの場合、体が薬に慣れる過程で起こるもので、適切な用量調整や服薬タイミングの工夫によって軽減できます。また、症状が強い場合は医師が用量を減らす、または一時的に中止することで改善が見込めます。

◎重篤な副作用はあるのか?

 GLP-1受容体作動薬は多くの方に安全に使用されていますが、稀に重篤な副作用が報告されています。これらは決して頻繁に起こるものではなく、ほとんどの患者さんは安全に使用できますが、治療前に知っておくことは重要です。

1.急性膵炎
GLP-1と関連が疑われる重篤な副作用の中で、最も知られているのが急性膵炎です。
膵臓に炎症が起こる病気で、みぞおちや背中への強い痛み、吐き気、発熱などが現れます。
発症率は非常に低く、数千〜数万人に1人程度と報告されていますが、既往歴(過去に膵炎を経験した方)、胆石症、アルコール多飲、高脂血症などがある場合はリスクが高まります。医師の管理下であれば、開始前にこうした背景を確認し、必要に応じて使用を見送る判断も行います。

2. 甲状腺髄様がん
ラットなどの動物実験で、GLP-1受容体作動薬が甲状腺髄様がんの発症率を上げたという結果が報告されています。ただし、人間での明確な因果関係は確認されておらず、臨床現場での発症報告も極めてまれです。
甲状腺に持病がある方や家族歴がある方は、事前に医師へ申告することが推奨されます。

3. 重度の消化管障害
非常にまれですが、消化管の動きが強く抑えられすぎることで重度の便秘や腸閉塞に至る可能性があります。腹部の激しい膨満感や長期間の便秘が続く場合は、すぐに服薬を中止して受診が必要です。

4. アレルギー反応
発疹、かゆみ、呼吸困難などのアレルギー症状がごくまれに起こることがあります。これらは即時対応が必要なケースもあるため、症状が出たら速やかに医療機関を受診します。
リスクを最小限に抑えるために、こうした重篤な副作用は、自己判断での服薬や過剰投与によってリスクが高まる場合があります。一方、医師の管理下で適正に使用すれば、その発生率は極めて低いと考えられています。

◎GLP-1治療と死亡例の関係

インターネットやSNSでは、「GLP-1で死亡例がある」といった不安をあおる情報が出回ることがあります。確かに、海外ではGLP-1服用中に亡くなった症例報告がありますが、その多くは糖尿病や心血管疾患などの基礎疾患を持つ方が対象であり、直接的な死因がGLP-1だったと証明されたケースはほとんどありません。

医薬品の安全性評価においては、「服薬中に起きたこと」と「薬が原因で起きたこと」を区別する必要があります。信頼できる研究や公的機関の発表では、健康な人が適正使用をしていて急死したという確かな報告は極めて稀であるとされています。

◎診療後のチャットフォロー、医師による確認体制

北摂オンラインクリニックでは、診察が終わったらそこで終わりではなく、服薬開始後も継続的にサポートする体制を整えています。患者さんは、公式LINEや専用チャットから、いつでも医師やスタッフに質問や相談を送ることができます。

たとえば、

「注射したあとに少し吐き気があるけど、どうすればいい?」

「次の用量に増やすタイミングはいつがいい?」

「出張でスケジュールがずれるけど、注射の間隔はどう調整すればいい?」

といった疑問や不安が出た場合、数時間〜翌営業日には回答が届くため、自己判断で続けてしまうリスクが減ります。

また、服薬スケジュールのリマインドや、生活習慣改善のアドバイスなどもチャットを通じて受けられるので、治療を「孤独に」続ける必要がありません。

◎医師による確認体制について

オンライン診療では「画面越しだから安全面が不安」という声もありますが、北摂オンラインクリニックでは診療後の経過確認を医師が継続的に行う仕組みを採用しています。

具体的には、

・初回診療時の体重・体調・既往歴などを記録
・用量変更や副作用の有無を定期的にヒアリング
・チャットで寄せられた質問や症状報告を医師が確認し、必要に応じて用量調整や受診案内を行う

これにより、副作用が強く出た場合や、効果が十分に得られていない場合でも、迅速に対応が可能です。 特にGLP-1治療は、少量から始めて徐々に用量を上げる「漸増法」が基本となるため、この継続的なチェックは安全性の確保に欠かせません。

◎GLP-1を安全に使うためのポイント

GLP-1治療を安全に続けるためには、患者側でも次の点を意識することが重要です。

・医師の指示通りの用量と頻度を守る
・副作用が出たら我慢せずにすぐ報告する
・体調変化や持病の悪化があれば申告する
・定期的な健康チェックを怠らない

これらを守ることで、リスクを大幅に減らし、効果を最大限に引き出すことができます。

まとめ:正しい知識と適切なフォローで、安全に治療を進めましょう

 GLP-1受容体作動薬は、肥満症治療やダイエットにおいて非常に有効な選択肢ですが、副作用やリスクがゼロではありません。しかし、その多くは軽微で一時的なものであり、医師の管理下で正しく使えば重篤な副作用のリスクは極めて低く抑えられます。

「危険」という言葉だけが独り歩きすると、正しい治療の機会を逃してしまうこともあります。大切なのは、リスクを過小評価せず、同時に過剰に恐れすぎないこと。正しい情報をもとに、自分に合った治療法を選択することです。

北摂オンラインクリニックでは、丁寧な診察とチャット相談によるフォロー体制で、安全性を最優先にしたGLP-1治療を提供しています。副作用が不安で踏み出せない方も、まずは相談から始めてみませんか。安心できる環境であれば、治療はもっと前向きな一歩になるはずです。

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