「チョコレートを食べるとニキビができる?」──本当のところ、医師が解説!
「チョコを食べるとニキビができる気がする…」「だからチョコは我慢してる」そんな声をよく耳にします。
でも実際のところ、チョコレートとニキビの関係は医学的にどうなのでしょうか?
最新の研究結果を交えながら、医学的な視点で解説します。
昔の研究:「チョコとニキビは無関係」?
1969年、Fultonらによる有名な実験では、
・カカオたっぷりのチョコ
・カカオゼロのフェイクチョコ
どちらを食べても、ニキビの数に差は出ませんでした。
このことから、当時は「チョコレートはニキビに関係ない」という考えが広まりました。(Fulton J et al:JAMA, 210:2071, 1969)
でも、最近の研究では…?
近年の研究では、チョコとニキビの関係を見直す動きが出てきています。
・板チョコ1枚(約43g)で2日後に平均+4.8個のニキビが発生
・100%カカオを1週間食べ続けた被験者では、ニキビ数が4個 → 18個に増加
・チョコ抽出物が、炎症性サイトカイン(TNF・IL-1β)を増やすという研究報告も
これらの結果から、「チョコにニキビを悪化させる可能性がある成分が含まれている」と考えられるようになっています。
血糖値の上昇も関係あり?
チョコレートは、血糖値を上げやすい「高GI食品(GI:グリセミックインデックス)」です。
血糖値が急上昇すると、インスリンが増え、皮脂の分泌が促進されます。
実際に、
✅ 10週間「血糖を上げにくい食事(低GI食)」に切り替えたグループでは、ニキビが明らかに改善したという報告も。
つまり、チョコに限らず、甘いものの摂りすぎには注意が必要です。
結論:量と体質に気をつければOK!
・少量で悪化しないなら、無理に我慢する必要はありません
・でも「食べると確実にニキビが増える」タイプの方は、控えるのが賢明
・まずは肌の状態と相談しながら、自分に合う食べ方を見つけましょう
食生活も含めたニキビ対策を
ニキビは、スキンケアだけでなく、生活習慣や食事の影響も大きい疾患です。
当院では、食生活や肌質に合わせたトータルのニキビ治療をご提案しています。
当院 北摂オンラインクリニックでは、お肌に関するご相談をオンラインで受け付けています。
自宅にいながら医師と気軽に相談でき、必要に応じてお薬の処方も可能です。
「甘いものをやめるべき?」「自分のニキビのタイプを知りたい」など、ぜひお気軽にご相談ください。